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燕のくる町


書誌

シリーズ
黄いろい場所からの挿話 VI
所収
『霧の聖マリ』中央公論社, 1975
『霧の聖マリ』中央公論社(中公文庫), 1992
初出
『海』6巻11号(1974年11月号)

設定

舞台
南イタリアの漁港→カラブリア経由→シチリア
アイテム
靴屋のヨットの黄色い帆
時代
私3がエマニュエルに出会った翌年の夏の終わり
(執筆時は1963年ごろ→菫IXで1959年ごろに変更)

人物

私(私3)
日本人。南イタリアの漁港でエマニュエルと落ち合い、列車でシチリア島へ。
エマニュエル
私3の恋人。私3と落ち合い、一緒にシチリア島へ。
中年の足の悪い男
私3たちと同じ列車で護送されていた、何かの犯人。知的な目をしている。
刑事
足の悪い男の護送に2人、私3のホテルに訪ねてきた1人、合計3人登場。
靴屋
50歳以上。左腕に傷跡。犯人が脱走したとき、ヨットを盗まれる。

考察

本挿話の年代

黄Vの続きの話であるので、黄Vと同様、1963年ごろを想定して執筆され、菫IXで1959年ごろに変更されている。

本挿話の舞台

本文中に、第二次大戦のとき、最初に連合軍が上陸したのはたしかこの海岸線だった。との記述がある。これから、シチリア南部が舞台であると思われる。一方、シチリアでの列車の旅をしかし水平線はつねに眼の高さにあり、列車が右へ右へとカーヴして走るために、実際よりずっと高く感じられるのだった。と描いている部分から、右に海を見て走ったことが分かり、シチリア北海岸でないと話が合わない。

これに関してはよく分からないので、今は結論を保留しておく。


更新:2013.03