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雷鳴の聞える午後


書誌

シリーズ
赤い場所からの挿話 XIV
所収
『雷鳴の聞える午後』中央公論社, 1979
『夏の海の色』中央公論社(中公文庫), 1992
初出
『海』9巻4号(1977年4月号)

設定

舞台
東京
アイテム
楠木伊根子から預かった赤い風呂敷包み
時代
私2が旧制中学5年の初夏~夏休み

人物

私2
本文中では「私」。
父の退職金で郊外に二階家を買い、下宿屋を始める。
仁木
本文中では「叔父」。母の弟。小説家。南九州の連隊に入っている。
南部修治
南部武蔵(帝国大学の高名な学者)の異母弟。評論家。
楠木伊根子
南部修治の婚約者。
田岡・山口
私2の中学の剣道部主将・副将。
英二
私2の母方の従兄。私2より2つ年上。
大沼直衛
名前のみ登場。私2の友人。男爵家の若当主。

考察

私2の学年

母は、父の退職金で郊外に二階家を買い、そこで賄い付きの下宿をすることに決めたのだった。より、私1が役所を辞めた後、桜田の別荘を出たあとのことであるのが分かる。赤XIII より、桜田の別荘を出るのが、私2が旧制中学5年の初夏である。

本文中、私2は中学生で、夏めいた日ざしが夏休みも間近いある昼休みの時間だった。 より、初夏~夏休みの時期であることが分かる。これは、その夏は私にとって受験勉強に集中できる最後の機会だった。 の記述とも一致している。

以上より、本挿話の時期は、私2が旧制中学5年の初夏~夏休みと考えられる。


更新:2012.11