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月の舞い


書誌

シリーズ
赤い場所からの挿話 XIII
所収
『雷鳴の聞える午後』中央公論社, 1979
『夏の海の色』中央公論社(中公文庫), 1992
初出
『海』9巻2号(1977年2月号)

設定

舞台
湘南の桜田の別荘
アイテム
桜田八重の赤い舞扇
時代
私2が旧制中学4年の秋~5年の初夏

人物

私2
本文中では「私」。
私1
本文中では「父」。役所を辞め、アメリカで別の仕事を始める。
半年前に退院。
仁木
本文中では「叔父」。母の弟。小説家。南九州の連隊に入っている。
桜田房之助
桜田家前当主。故人。私の遠縁。私1のアメリカ行きに尽力する。
桜田八重
房之助の妻。
桜田弦一郎
桜田家の現当主。房之助と学生時代の恋人の間の子。
松野八重
桜田家の女中。
英二
私2の母方の従兄。私2より2つ年上。

考察

私2の学年

本文の冒頭に母と住むようになってから半年ほどしたその年の秋の終りとある。赤XII より、母の退院は私2が旧制中学3年生の3月なので(詳細は 赤XII の考察参照)、本挿話の開始時に私2は旧制中学4年生の秋になる。

その後、桜田の別荘に住むようになったのは、それから二ヵ月ほどした冬の暖かい日であった。 より、私2は旧制中学4年生の秋に桜田の別荘に引っ越し、さらに桜田の家から当主の弦一郎が湘南の家を手放したい意向だと言ってきたのは、それからほぼ半年ほどした初夏の頃であった。より、旧制中学5年の初夏に赤XIV の家に引っ越したことが分かる。

母の入院時期

本文中、母が療養所から五年も出られませんでしたと言っている。赤III より、母の入院は私2が小6の夏だと考えられ、赤XII から、退院は私2が旧制中学3年の3月であるから、入院期間は4年弱となり、1年足りない。

この件について、詳細は考察→私2の学年の問題 参照。


更新:2012.11