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河口風景


書誌

シリーズ
赤い場所からの挿話 VIII
所収
『夏の海の色』中央公論社, 1977
『夏の海の色』中央公論社(中公文庫), 1992
初出
『海』7巻12号(1975年12月号)

設定

舞台
東京:築地
アイテム
加奈の赤い水着
時代
私2が中学1年の夏 → 橙VIIIで、私2が小学6年生に変更

人物

私2
本文中では「私」。
入院中。年末に一時帰宅。
伯父
母の異母兄。
伯母
加奈を連れて伯父と再婚した。クリスチャン。
加奈
私2より2つ年上。水泳教師を目指している。
西永
水泳教師。

考察

私2の学年

本挿話の時期については、文中加奈が水泳教師の助教の資格をとった年の夏と書かれているのみであるので、他の挿話との関係から考えるよりほかない。

まず、母が入院していることから赤III 以降であることが分かる。また、他の家の事情で二週間ほど夏の終りを伯父の家で過すことになったのだったとあるので、親類の家に預けられていた時期であるから、赤X 以前であることが分かる。

結局、候補は小6・中1・中2のいずれかの夏の終わりということになる。小6ならば、赤IV より夏の終わりは仁木宅に居たはずであるし、中2ならば、赤IX より咲耶のところに居たはずであるから、消去法により、本挿話は中1の出来事ということになる。

学年の変更

のち、橙VIII に、私2が前回加奈にあった時期を「ええ、小学六年生でした」と話す場面がある。赤い場所で描かれる私2の小学生時代の挿話たちと同じく、本挿話も、橙いろの場所執筆時に一年繰り上げられたことが分かる(これについては、加奈の考察も参照)。


更新:2012.11