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青い葡萄


書誌

シリーズ
橙いろの場所からの挿話 X
所収
『雪崩のくる日』中央公論社, 1979
『人形クリニック』中央公論社(中公文庫), 1992
初出
『海』11巻7号(1979年7月号)

設定

舞台
東京
アイテム
朱実の橙いろのボール
時代
私2が帝国大学2年または3年の6月

人物

私2
帝国大学文科大学学生。
郊外で私立大学の学生相手の下宿屋をしている。
大沼直衛
男爵家の若当主。東亜経済研究所勤務。
西條弓子
大沼の従妹。身寄りがなく、女学校の専攻科を出て大沼家に住んでいる。
平譲
私2や大沼の中学生時代の友人。菊子と結婚して朱実が生まれるが、別れる。
菊子
大沼が中学生時代に憧れていた撞球場のお内儀。平と結婚して朱実が生まれるが、駆け落ちする。
平朱実
平謙と菊子の間の子。平譲が就職活動のため満州に行っている間、大沼家に住んでいる。
瀬木二郎
フランス帰り。東亜経済研究所勤務。
江口遼
中国文学者。南部修治の親友。東亜経済研究所勤務。
南部修治
帝大の南部教授の弟。伊根子の許嫁。
上野池之端の大沼行きつけの店のお内儀
楠木伊根子
名前のみ。南部修治の婚約者。
川上康夫
名前のみ登場。私2の大学の同級生。
田原紀一郎
名前のみ登場。谷間の町にある旧家の当主。

考察

私2の学年

急に蒸し暑くなった六月初旬の午後、私は大学図書館の窓際の机でより、私2が帝国大学在学中の6月のことであるのは分かるが、学年についての言及はない。

この挿話の時点で、大沼直衛は私立大学の東洋史学科を出ると、東亜経済研究所に研究員補の資格で就職している。私と大沼直衛の年齢差は2だと考えられ(詳細は大沼直衛の考察 参照)、大学令により官公私立にかかわらず大学の必要在学年数は3年と定められているので、私2が大学1年のときは大沼はまだ大学在学中のはずである。そのため、本挿話の時点での私2の学年は、大学2年、または3年となるが、そのどちらであるかは判断する材料がない。これについては、詳細は大沼直衛の考察も参照。


更新:2012.11