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北風のなかの火見櫓


書誌

シリーズ
橙いろの場所からの挿話 III
所収
『雷鳴の聞える午後』中央公論社, 1979
『雪崩のくる日』中央公論社(中公文庫), 1992
初出
『海』9巻12号(1977年12月号)

設定

舞台
山国の都市(松本)
アイテム
石田梅次が落とした鍵に結んであった橙色の組紐
時代
私2が旧制高校1年の晩秋~初冬

人物

私2
旧制高校1年。
秋山貞二
私2が通う高校の一年先輩。理乙。本文中には「秋山」と書かれ、名は出ない。
鳥見茂
私2が通う高校の同級生。本文中には「鳥見」と書かれ、名は出ない。
石田梅次
山国の都市に駐屯する連隊の、連隊長付き従卒。二等兵。
氷見教授・今津・中西
私2が通う高校のヘーゲル研究会のメンバー。
谷口
私2が通う高校の同級生。
菊枝
私2が移った素人下宿の上の娘。
栄子
私2が移った素人下宿の下の娘。

考察

私2の学年

私2の学年について直接の言及はない。しかし、菊枝が階段の下で私を呼んだから、私2は駅裏の素人下宿に住んでいることが分かる。その後、橙IV で 春に駅裏の下宿から郊外の農家に移ること、橙V で 秋山の卒業が語られるが、橙IV と 橙V は別の年であるから、橙V のときに秋山は2年ということになる。必然的に、橙V に先行する本挿話の時点で、秋山は2年、私2は1年となる。

また、あ、もう火の用心の季節かより、季節が晩秋~初冬であることが分かる。


更新:2012.11