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霙の街から


書誌

シリーズ
青い場所からの挿話 IX
所収
『椎の木のほとり』中央公論社, 1988
『椎の木のほとり』中央公論社(中公文庫), 1993
初出
『海』15巻4号(1983年4月号)

設定

舞台
ニューヨーク
アイテム
武井透の青い鉛の兵隊
時代
執筆時:1932年~1933年 → 青XIIで1927年~1928年に変更

人物

私1
本文中では「私」。私2の父親。
私2の
本文中では「お前」。私1の妻。
私2
本文中では「あれ」。私1の子。
真岡貞三
共産主義者。ニューヨークで大学講師をしている。
高村
アメリカで大学を卒業し、帰国。
私1の友人
本文中では「ぼく」。日本人。アメリカに渡り造船所で働いていた。
武井透
私1の友人の造船所での同僚。
武井百合江
武井透の姉。シアトルにいたが、ニューヨークに出てくる。

考察

挿話の時期と私2の学年との対応

本文中のお前が郊外に家を建て、学生下宿のようなことをするというのもあれももう高等学校だそうだねより、私2が旧制高校に入る直前、私2の母が下宿屋を始める前後のことであるのが分かる。私2の母が下宿屋を始めるエピソードは赤XIVで描かれている。私2は旧制中学5年生であり、旧制高校に入る前年であるから、本挿話の年代もこの年であると考えられる。

暦年代

先行する青VI・後に書かれる青XIIともに青XIIでの年代設定に依っている。それに従うと、私2が旧制中学5年生の年は、1927年~1928年にあたる。また、橙XIIでの年代設定に従えば、1932年~1933年にあたる。

一方、挿話中に例の大恐慌とあるので、本挿話は世界恐慌(1929年)以降を想定していると考えられる。とすると、執筆時には、橙XIIでの年代設定を使って1932年~1933年の設定で書かれたことになる。


更新:2013.01