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巷の底で


書誌

シリーズ
青い場所からの挿話 V
所収
『国境の白い山』中央公論社, 1984
『国境の白い山』中央公論社(中公文庫), 1992
初出
『海』14巻6号(1982年6月号):初出時のタイトルは「巷の底」

設定

舞台
シアトル
アイテム
リーザの青い靴と舞台衣裳
時代
私2が旧制中学4年の年・私1がアメリカに渡って6年目の秋
執筆時:1936年~1937年 → 青XIIで1924年に変更

人物

私1
本文中では「ぼく」。私2の父親。
私2の
本文中では「奥さん」。私1の妻。
私2
本文中では「子供」。私1の子。
高村
アメリカで大学を卒業し、帰国。
安藤
シアトルの日本人会の顔役。
ジーバーマン
落ちぶれた元芸人。
ジーバーマンの細君
ジーバーマンを捨てて、有名な興行師とスイスへ行く。
リーザ
ジーバーマンの娘。
ルイス
建築会社の職工。
マーゴ
ルイスの妹。お針子。
門番の細君
マーゴのアパートの門番の妻。

考察

時代

■論が不十分なことに気づきました。近いうちに改訂します。■

本文中の役所をやめ、妻子を棄てより、私1はすでに役所を辞めているので、私2が旧制中学4年生以降になる。また、私1がニューヨークに移る前であるが、ニューヨークに移るのは、青IXより私2が旧制高校に入る前後、青VIIより初夏のことであるから、私2が旧制中学5年の初夏であると考えられる。また、この秋の長雨はから、季節は秋である。以上の条件にあてはまるのは、私2が旧制中学4年の秋のみである。

挿話中で高村が語るエピソードは、私がやっと大学へ入ることができるようになった頃ですから、もう三年前のことになります。より、その3年前、私2が旧制中学1年のときということになる。当時、高村は大学入学前後であるので、赤Vに登場する高村とは別人になってしまう。しかし、ここでは、これは設定の変更により生じた矛盾であり、本来は赤Vの高村と本挿話の高村は同一人物であると考えておく(詳細は高村の考察 参照)。


更新:2013.01